「食」から高齢者を支える<介護食士>

混同しがちな介護食アドバイザーと介護食士の違い

食で高齢者をサポート

介護食のエキスパートである「介護食士」に関する情報を紹介しています。身体介護だけでなく、他の角度からも高齢者を支えたいと考えている介護士はぜひ参考にしてください。資格を活かして転職する方法も紹介しています。

介護食アドバイザーとの違い

介護食アドバイザーとの違い

介護食アドバイザーとは

介護食士と混同しやすいのが「介護食アドバイザー」です。こちらは一般社団法人日本能力開発推進協会が認定する民間資格です。医学や栄養学の基礎知識、口腔ケアや食事介助の実践スキルなどを学べます。調理に関しては「軟菜食・ソフト食」の調理法を身に付けられます。

介護食アドバイザー取得までの流れ

介護食アドバイザーを取得するためには、協会が認定する資格取得講座を受講する必要があります。なお、この講座は通信講座で受講できます。受験資格は特に設けられておらず、誰でも受講・受験が可能です。講座では、「高齢者の身体機能、心理に関する知識(老化による心身の変化や高齢者との接し方)」「栄養学の基礎知識(栄養学の基本や高齢期の食と栄養)」「介護食の基礎知識(介護食の調理方法、献立、食事介助)」「高齢期の病気と食生活に関する知識(高齢者がかかりやすい病気と症状や、症状別の食事介助方法)」などを学びます。
講座を修了した後に試験を受けますが、これも在宅で受けられます。テキストを見ながら受験できるだけでなく、不合格になった場合は何度でも追試験が可能です。得点率70%以上で合格となり、合格率はほぼ100%です。

介護食士との違い

介護食士と介護食アドバイザーの大きな違いは「難易度」です。介護食士は介護食アドバイザーに比べて受講期間が長く費用も高くなります。その分、学習内容も深く資格の権威性も高いため、スキルアップの観点から見ると介護食士の方が優れているでしょう。一方、介護食アドバイザーは自宅で学べるだけでなく、長期学習サポートや無料質問サポートなどのバックアップ体制が整っています。これは、介護士や調理師のスキルアップ資格というよりは、在宅介護をする人を含めた大衆向けの資格であるためです。通信講座で学習可能なだけでなく、コンテンツも豊富なのが介護食アドバイザーのメリットです。

どちらが良いのか

介護の現場で働いている介護士などが仕事に役立てたいのであれば、介護食士の取得をおすすめします。施設や介護サービスでの経験を活かしながら最新の知識や技能を身に付けられるでしょう。また、1級の取得には2年以上の実務経験が必要なため、介護士であることが前提の資格ともいえます。
一方、介護食アドバイザーは他の仕事をしながらでも取得できるのが特徴です。取得までの期間が比較的短いこともメリットです。介護・福祉関係の仕事に就く人のスキルアップにも役立ちますが、どちらかといえば在宅介護をしている人におすすめです。

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